空間除菌における注意点

コロナ禍が始まって、はや1年が経ちました。
沢山の方の沢山の日常が変化していきました。
そんな中、色々なものが不足したりした時期もありましたね。
アルコール製剤もその一つでした。
もう一つ、これはいつでもそうなのですが「正しい情報」です。
コロナ禍においては世界中がパニックとなり、沢山の情報が錯そうし、混乱を招きました。

アルコール代替としての物質も色々、メディアを通じて一般の方々にも知られることとなりました。
おすすめする確認方法としては、日本政府が正式に発表している内容とメディア報道とをきちんと見比べて、その情報は正しいのか、自分に必要な情報なのか等と精査されることをおすすめします。

題名にあります、いわゆる空間除菌と言われるものについては、厚生労働省のHPには以下の記載がありますので、お時間ありましたら読まれるのもいいかもしれません。

以下、厚生労働省のページの記載です。

5. (補論)空間噴霧について

世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルスに対する消毒に関する見解の中で、「室内空間で日常的に物品等の表面に対する消毒剤の(空間)噴霧や燻蒸をすることは推奨されない」としており、また、「路上や市場と言った屋外においてもCOVID19やその他の病原体を殺菌するために空間噴霧や燻蒸することは推奨せず」「屋外であっても、人の健康に有害となり得る」としています。また、「消毒剤を(トンネル内、小部屋、個室などで)人体に対して空間噴霧することはいかなる状況であっても推奨されない」としています。(5月15日発表)
また、米国疾病予防管理センター(CDC)は、医療施設における消毒・滅菌に関するガイドラインの中で、「消毒剤の(空間)噴霧は、空気や環境表面の除染方法としては不十分であり、日常的な患者ケア区域における一般的な感染管理として推奨しない」としています。
参考:WHO「COVID-19に係る環境表面の洗浄・消毒」(2020年5月15日)
参考:米CDC「医療施設における消毒と滅菌のためのCDCガイドライン2008」

これらの国際的な知見に基づき、厚生労働省では、消毒剤や、その他ウイルスの量を減少させる物質について、人の眼や皮膚に付着したり、吸い込むおそれのある場所での空間噴霧をおすすめしていません。薬機法上の「消毒剤」としての承認が無く、「除菌」のみをうたっているものであっても、実際にウイルスの無毒化などができる場合は、ここに含まれます。
参考:新型コロナウイルス対策ポスター「新型コロナウイルス感染症対策 消毒や除菌効果を謳う商品は、目的に合ったものを、正しく選びましょう。」

これまで、消毒剤の有効かつ安全な空間噴霧方法について、科学的に確認が行われた例はありません。また、現時点では、薬機法に基づいて品質・有効性・安全性が確認され、「空間噴霧用の消毒剤」として承認が得られた医薬品・医薬部外品も、ありません。

【参考情報3 「次亜塩素酸水」の空間噴霧について】
「次亜塩素酸水」の空間噴霧で、付着ウイルスや空気中の浮遊ウイルスを除去できるかは、メーカー等が工夫を凝らして試験をしていますが、国際的に評価方法は確立されていません。
安全面については、メーカーにおいて一定の動物実験などが行われているようです。ただ、消毒効果を有する濃度の次亜塩素酸水を吸いこむことは、推奨できません。空間噴霧は無人の時間帯に行うなど、人が吸入しないような注意が必要です。
なお、ウイルスを無毒化することを効能・効果として明示とする場合、医薬品・医薬部外品の承認が必要です。現時点で、「空間噴霧用の消毒薬」として承認が得られた次亜塩素酸水はありません。
 

特に、人がいる空間への次亜塩素酸ナトリウム水溶液の噴霧については、眼や皮膚に付着したり吸入したりすると危険であり、噴霧した空間を浮遊する全てのウイルスの感染力を滅失させる保証もないことから、絶対に行わないでください。

ピックアップ記事

関連記事一覧